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前のページで、痛みのメカニズムと慢性疼痛の起こる仕組みについて学習しました。ペインクリニックの有用性についてもわかっていただけたと思います。 ここのコーナーでは、慢性疼痛を起こしやすい病気について解説します。 慢性疼痛を起こしやすい病気について、少し例を挙げてみます。病名の青字リンクをクリックすると、それぞれ詳しい解説ページに飛ぶことが出来ます。
さて、慢性疼痛について解説をしてきましたが、慢性疼痛って、なってしまうとやっかいな病気だな、という印象をもたれたのではないでしょうか。 治療よりは予防のほうが易しそうですね。 ここで、普通の怪我を慢性疼痛にしないために、もしくはもう慢性になってしまっている痛みでも、少しでも治癒に向かうためにこれ以上痛みを歪ませない、自分で出来る対処法をいくつかご紹介しましょう。 痛みがおこったとき、まず一番飲み薬として処方されることの多い非ステロイド系消炎鎮痛剤の正しい使い方をご紹介します。 一般的に痛み止めといわれるお薬です。痛みを止めるほかに、炎症を抑えたり熱を下げたりする作用もあります。 この薬は、発痛物質のもとになるプロスタグランジンを産生するのを抑える働きがあるので、炎症が起きている患部ではプロスタグランジンが作られなくなり、痛みや炎症を抑えることが出来るのです。ただし、プロスタグランジンには胃の粘膜を保護する働きがあるので、炎症や痛みを抑える代わりに胃腸障害を起こしてしまうことが多く、長く飲み続けると胃の不調が起きてきてしまう副作用がありました。 最近では、そういった副作用が起こりにくい、イブプロフェンなどのお薬や、胃ではなくて腸で溶けるようなカプセルなども工夫されてきています。
一般的に、整形外科や接骨院で行われる痛みの治療を少し解説します。 いわゆる理学療法といわれるものです。 慢性疼痛には効果が限られたものが多いのですが、その原理を知っておくと、治療にたいしてどの程度まで期待できるか少し見通しがついてくると思います。
腰痛や肩こり、首の痛みに関しては、アメリカ実験で、慢性の痛みを抱える患者さんにたいして1年間理学療法を行った場合と、行わなかった場合とで痛みのスコアが減ったかどうかを調査する者が実験が行われたところ、ほとんど変わりがなかった、という報告があって、その効果については疑問視されているとも言われています。 温めたり、引っ張ったり、電気をかけたり・・・。 どれも、患部に刺激を与えて血流を促し、怪我の治りをよくしたり、痛みを緩和したりするための治療ですが、なかなか慢性になってしまった痛みについては大きな効果は期待できないようですね。 痛みは、怪我をしてすぐ、それほど大きくないうちに、先取りして手厚く鎮痛してしまうことが一番の治療法だといえると思います。 ただ、痛みを癒すためのホルモン、セロトニンは温泉などに入って温まったり、ゆっくりした音楽を聴いたりしたときによく放出されると言う調査がありますから、リハビリを気持ちいい、痛みが止まる、と思って前向きに楽しめるようなら確かに効果があるのではないでしょうか。また、関節の可動域を広げるための治療などは積極的に行わないと、ますます機能が失われて筋肉が固くなり、痛みの範囲が広がってしまうことにもなりかねません。 近くの整形外科や接骨院などで通常のリハビリ治療を行うときも、自分の体の声を聞きながら、納得のいく治療が受けられるといいですね。
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